鍵は取り付ける位置によって必要な防犯性が変わります。防犯性が高いとそれだけ複雑で頑丈に作られる為、値段に反映されていきます。部屋の鍵であれば防犯性よりも安さや使いやすさ、あとはデザインなどで選ぶと良いですが、玄関は家の入口にあたるのでどちらかというと防犯性を重視します。そこで防犯性とは主にどんな性能があるかをご紹介いたします。
まずは鍵の理論鍵違い数というものですが、鍵穴の中にはピンが縦横などに配列されており高さがそれぞれ異なっています。この高さが鍵山となりより複雑であるほど、理論鍵違い数が増えます。理論鍵違い数が膨大であるほど、同じ鍵が２つとして無いことになり、また複製も困難となります。ディンプルキーであると一般的なディスクシリンダーとは異なる鍵山をしており、楕円形のくぼみが鍵山です。より複製が困難でピッキングにも強くなります。ピッキングは鍵穴をこうして複雑化することで難しくなりますので、ピッキング耐性も重要なポイントです。また鍵穴を破壊しようとする行為に対して、堅牢な部品とドリル攻撃を防止する鍵穴内部の部品も重要です。耐鍵穴壊し耐性も重要な防犯性能です。
これらの他には、内側のサムターンが脱着できるもの・固定できるものであるとサムターン回し対策となります。また不正に合鍵を作成されないように、鍵の登録システムがあるものですと、なお防犯性能が高くなるでしょう。

家の中の室内扉、賃貸ならば加工は無理であっても持家であるなら鍵がない扉に鍵を取り付けることも出来ます。建売物件を購入し、あとからこの扉に鍵があれば、と思ったことはありませんか？脱衣所に鍵が欲しい、子供も成長してきたので部屋に鍵を付けたい、引き戸の扉だけど鍵を付けたいと思う事もあるでしょう。扉に鍵を付けるには鍵屋さんに依頼するとすぐに対応してもらえるでしょう。しかしDIYで何とか自分で取り付けたい、といった方に注意する点などを紹介していきます。
まずは引き戸タイプの室内錠ですが、引き戸の厚さをはかりましょう。扉の厚さに対応しているチューブラ錠を探します。鍵の種類は通常のかぎだけを閉めるものから、鍵の状態を表示するタイプのものもございます。扉に穴を開ける為にはホルソー・ドリルが必要で、扉に対して垂直に穴を開けなければしっかり鍵が固定できません。また、扉は１枚の板に見えますが大抵中が空洞で取って回りに芯材があります。この芯材の部分に穴を開けなければ鍵が固定されないため、必ず確認してください。また鍵を取り付けたら室内側と廊下側のつまみの向きを揃えるようにしましょう。

合い鍵は使用している鍵を鍵屋に持ち込んで作成することが一般的ですが、この合鍵を本人以外が作成して悪用する事件を耳にすることがあります。家の鍵であったり、会社の鍵・店の鍵など、まずは自分以外が触れないように保管しておくことが重要です。鍵を持ち出されてしまった場合、合鍵屋さんはその鍵をもとに作成してしまいます。また合鍵を作る際は、マスターキーでの作成となります。マスターキーには鍵番号が書かれており、この番号をもとに合鍵が作られます。鍵の番号も知られないようにキーキャップを付けるなりの対策をしてみましょう。それでも鍵が盗まれる・持ち出される心配がある場合は、合鍵を本人以外が作成できないようにしましょう。一般的にはマスターキーがあれば合鍵を作成できてしまうのですが、錠前の種類によって本人情報の登録をあらかじめ行い専用の番号をもとに鍵作成をするものや、本人が直接鍵メーカーに発注することで合鍵を作る事が出来るシリンダーを選ぶことで対策ができます。いずれも合鍵屋では合鍵作成が出来ないタイプですので安全です。
オススメは、鍵登録証と注文書により合鍵が作製できるKABAのディンプルキーです。

南京錠はU字型のツルの部分と、四角い箱錠がセットになったもので、鍵であけるタイプと暗証番号を合わせるタイプが主流です。別名パドロックとも言い、使う場所によって簡単な作りの物からディスクロックタイプのものまで強度・防犯性が選べます。持ち運びが出来、簡易な操作で使用しやすく、郵便受けや門の鍵・机の鍵・倉庫などでもよく使用されており、複数の個所に取り付けた際に同じ鍵で開けられるようセットになったものもございます。また南京錠型のキーボックスもあり、ダイヤルを合わせる事で中の鍵を取り出すことが出来る仕組みです。このキーボックスを扉付近に取り付けておくことで、ダイヤル番号を知る複数の人が扉を開ける事が出来、使い終わればキーボックスに戻しておくことで鍵を紛失する心配がなく、管理の手間が省けます。工事現場や不動産管理・ホームヘルパーなどの現場でよく使用されています。キーボックス自体は破壊行為を想定し堅牢な作りとなっており、一般的な破壊行為では壊すことが出来ないよう安全性の高い作りとなっています。
南京錠は一見簡易な錠前に見えますが、ものによっては柔らかい真鍮のツルを使用していますので工具で何の音も抵抗も無く切られてしまう事があります。より安全性が必要とされる場所には、焼き入れ鋼鉄のツルなどボルトカットにも強い作りをした南京錠を使用していきましょう。